2020年12月4日

宗教色むき出しの2Dアクションゲーム[Blasphemous]をクリアしました | メトロイドヴァニアの苦手なところ

 【SOULCALIBUR VI】を買ったので数年ぶりにヴォルドを転がしているんですが、背向けからの連携とかすっかり忘れちゃってて、ただの露出度と変態度が高いわたわたするひょろ男に成り下がってしまいました。

 そして今はTotal War: WARHAMMERの新DLC: The Twisted & The Twilightを攻略中です。("ω")ヤッタリマス


ドット絵で美しく描かれた【Blasphemous】の世界。
NPCのセリフ回しも丁寧。

[最大の敵は「目的地」]
 いわゆるメトロイドヴァニアに対して敬遠気味な私ですが、なにやら美麗なドット絵が楽しめるということで、ちょっと手を伸ばしてみた次第です。
 印象からくるスケール感からして、「初見でもきっと半日くらいでクリアできるゲームなんだろうな」とか甘く見てました――が、何も調べずにプレイしたらセーブデータ上に17時間48分も記録された、という。
 次の目的地を探して、ひとつながりのマップの中をここかあそこかとうろつき回り、取れそうで取れないアイテムを前に唸ってみたりと、主に迷子と迷走がゲーム時間の半分を占めた結果です。
 それでも達成率は86.35%らしく、見えているのに結局取れなかったアイテムもある始末です。
 また、もう少し続きそうなところで「あれっ」という感じで終わってしまったので、たぶん真のエンディングではないと思います。
 追記:実績では「エンディングBを解放する。」となっていました。

 プレイ感覚としては「武器が一種類で成長自由度の低い2Dの【DARK SOULS】」といったもので、コツを掴むまではなかなか難しい印象を受けましたが、パリィの扱いが身についてからは作業的な応酬で敵を打ち倒していけるようになりました。
 とにかくパリィが生命線 ("ω")

 なお、ソウルに当たる「涙」は落とさない親切設計です。
 その代わり、死んだ場所に戻って罪過を「回収」しないと取得経験値が減っていき、スキル使用時に消費するゲージの上限値も減っていきます。
 これらは特定のNPC(というか石像)に「涙」を支払うことでもリセットできます。


[宗教色全開の世界観]
とある場所で観られる、象徴的な背景。

 「罪業」に対する「罰」であるとか、自らの肉体をこれでもかと痛めつけているキャラクターとか、そもそもゲーム開始を「巡礼」と表現している辺りとか、どう見てもあちら様なんですが、架空の宗教という扱いで十字架も登場せず、角ばった∞を縦にしたようなシンボルで表されています。
 タイトルからして「Blasphemous / 冒涜的な~」ですし、かなり残虐な描写が続くことへの配慮も感じます。
 「日本には神道だけあれば充分なんじゃないか」と思っている無宗教で、せいぜい「太陽があったかくてありがたい」とか「恵みの雨だね」とか、自然信仰が薄らあるかなー程度の私からすると理解できない自虐(文字どおりの)描写もあったりしますが、それもまた「敬虔」なのでしょうか。
 私の亡父は長崎のカトリックでしたので、個人的には宗教というものとそれを日々の生活に取り入れている方への理解はあるほうだとは思っているのですが、逆に「どうあっても理解できない」という感情や立場の人もいるのだろうということを宗教家の方にはご理解いただきたいな、と思ったりもします。
 礼儀としての「いただきます」はともかく、合掌まで「ちゃんとしなさい」と強要するのは宗教観の押しつけだと気づいてない人がいたりするじゃないですか。
 気づいててやっている仏教ビジネスマンもいるかもしれませんけれど。

 ゲームという表現媒体であることを考えると、つまるところこれは第三者の視点から表現として誇張された宗教色を「娯楽」として観るものなのかな、と。
 古今東西の神々や悪魔が登場する【女神転生】シリーズの魅力に通ずるものもあり、その中でも特に「キリスト教らしきもの」にフォーカスした「娯楽作品」なのかもしれません。
 客観的に独特な世界観のゲームとして楽しめるか、自分の宗教観に通じるなにかを感じつつプレイするか、プレイヤーによって様々な見解があるタイトルではないでしょうか。


[どうしてメトロイドヴァニアを遊ばないかと言うと――]
 「横スクロールアクションは昔さんざん遊んだから」というのが第一の理由です。
 コンピュータ・ゲームの舞台が3D空間になる以前は2Dアクションがむしろ普通、というか疑似的な3D表現をそれっぽく見せるのが精一杯だったので、ずっとゲームをプレイし続けてきた身からすると「もういいかな……」という気持ちが先行してしまいます。

 もうひとつが、「隠し部屋の探索」という名の「確認作業の繰り返し」です。
 明らかに仕掛けが存在し、その謎を解けば開く……といった場所であれば納得できるのですが、なんのヒントも脈絡もない「隠し」にはあまり感心しません。
 これは2Dに限らず、3Dの【DARK SOULS】なども同様で、壁を叩いて回ったりする行為には不毛なものを感じていました。
 その行為自体が美しくない、恰好悪い、と言いましょうか。("ω")

 みっちり収まる【女神転生】などのダンジョンRPGであれば、方眼紙などにマッピングをする過程で「ここの壁で囲まれた空白部分にも入れるのでは?」と推測できたりもしますが、メトロイドヴァニアでは実際「空白」のまま残る構造もあったりと、不安や不信を抱えたままプレイすることになります。
 しかもマップが広くなればなるほど作業工程も増え、私などの心中では「面倒臭さ」が「面白さ」を上回ってしまうわけです。
 その辺りが継続的にこの種のゲームをプレイするのかしないのかの分かれ目なのでしょう。
空白部分を埋められるなら埋められる、できないならできないで、
きっぱりして欲しいな、と。


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