[アドベンチャー]
アドベンチャー・パートは昔ながらの、人に話しかけては選択肢を選び会話を進めていくスタイルですが、一部選択肢を除いて結局は総当たりになるので、分割された会話形式ではなく、ある程度まとまった語りにしてくれてもよかったかも。
ちなみに私は昔、もう少し分岐の細かいアドベンチャーゲームのキャラ台詞を書いた経験があるのですが、ひたすら話の流れや差分とにらめっこを続けるという、極めて作業的で、しかも面倒臭い仕事でした。("ω";)
ボス戦後などにその相手の処遇を決められる点がミソで、話の流れとして「そうあるべき」という選択を採るのか、プレイヤーの心情として「こうするべき」という決断を下すのか、なかなか迷うことになるかもしれません。
私は面白がって、あるひとりを除き、迷わず全員ヴァンパイアにしちゃいましたけれど ("ω")
なお、病気になった住人を治療すると多少経験値がもらえるものの、放っておいても区画の危機状況が「壊滅的」を下回ることはないので、自身の成長のために殺害する(※ひとりでも殺害すると観られないエンディングがある)時だけ、その住人を治療する……という路線でこなしていました。
ストーリー全体を通じて「いかにも」といった吸血鬼物で、「吸血鬼となった自分の身の振りように悩む主人公」というテーマがどっしりと据えられており、自分でその「身の振りよう」を選択できるという辺りが魅力のひとつだと思います。
医師である自分の信念を曲げずに人を救うのか、あるいは次々と餌食にしていくのかといった展開を、作者側に押しつけられることなくプレイヤーが選んでいけるゲームになっています。
[戦闘]
両手持ち鈍器で殴りつつ、スタン(スタン耐久値を削るorカウンターでスタンを取る)したら咬みついて血を吸いBloodを補充、Blood Barrier(3回防御型に進化)で身を護り、ダメージを受けたらAutophagy(Blood消費増・回復量増に進化)で回復する……というシンプルなビルドで最後まで無難にクリアできました。
お食事中。 なお、威力はメイスのほうが高いんですが、 モーションの関係でトゲ付き棍棒のほうがカウンタースタンを取りやすい感じです。 |
「血を吸うのが吸血鬼だ」と言うのであれば、まさに吸血鬼プレイではあったわけですが、ゲーム的には「棍棒を持った蛮族が夜警に背後から殴りかかってはたまに薬で回復する」という構図とたいして変わらず、吸血鬼ならではのアクションという印象は薄かった感じです。
これは「私のビルドがそうだったから」というだけではなく、戦闘システムの調整上そうなってしまう、といったところでしょうか。
「スキルにBloodを用いる」「Bloodは敵から吸える」というサイクルそのものは納得できる仕様なのですが、主に攻撃系のスキルのクールダウンが妙に長かったり、効果時間が短かったり、それでいて威力が低かったりと使い勝手が悪いために、「普通の人間でも扱える武器で戦うほうが効率がよい」というスタイルに落ち着いてしまう気がします。
レベル差補整がかかっているのか、すんなり進みすぎると雑魚敵ですら妙に硬くなったりします。
街のあちらこちらへ出かけなければならないのにファスト・トラベルがない点も合わさり、テンポが悪く感じることがままありました。
もう少し強靭な肉体と牙を武器に、血をどばどば撒き散らしながら貧弱な人間たちを蹴散らしていく爽快なヴァンパイア・アクションを期待していたのですが……
実績にこだわりがなければ、難易度「ストーリー」で遊ぶほうが楽しいかも。
あと、ファスト・トラベルがないならないで、代わりに空を飛ばせて欲しかった ("ω")
テンポの悪さが若干気になるものの、 観るべき点も多い良作ではないでしょうか。 |
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